2017.05.26更新

過去の数値から仕事をする税理士

数値を活かして過去と未来をつなげる

岐阜市の未来会計士 藤垣寿通です。

 

 

 

 

おはようございます!

今月もラスト一週間ですね!

5月の繁忙期もなんとか先が見えてきました!

今週の土曜は決算報告、日曜は中小企業診断士の総会と休みがありません。

ということは週末に溜まった仕事をこなせないので、

今のうちに頑張ります!!

 

 

 

今日は少し特殊な話ですが、

該当する人には要注意なのです!

よく聞いてくださいね。

具体的には、

・会社を経営している

・個人所有の土地の上に会社が建物を建てている

・会社と個人の間で土地の賃貸借契約を結んでいる

こんなケースを想定しています。

この場合や、

この逆の場合に該当する人は、

こんな届出書を税務署に提出していますか?down arrow

無償返還届出書

 

 

「無償返還??」

「届出書??」

なんだか難しい話だなぁと思われるかもしれませんが、

はい、税理士の私たちにも難しい話なんです(^^;)

簡単にかみ砕いてお話ししますよ。

 

 

土地を借りるときに「権利金」という大金を支払う慣習があるそうですよ。

地域ごとに慣習は違うのですが、

税務の世界ではその権利金を払うものだという考え方があるのです。

では、権利金ってなに?ということですね。

要するに、土地を利用する権利のことです。

土地を所有する人と使用する人に分けて、

利用する権利を「権利金」といいます。

それ自体を売買することもできるんですね。

(実際には見たことありませんけど)

だから、土地を借りるということは、

利用する権利を買うということなのです。

つまり、国税からすると、

「権利金をもらわなきゃいけないよね」

という発想になるのですね。

    down arrow

でも、もらっていない。

    down arrow

得してる分は課税します!

というロジックなのです。

 

 

逆に、土地所有者はどうなるのでしょう?

利用できないのに、

更地と同じ評価をされたら辛いですよね。

だから、相続や贈与で土地を評価するときは

「借地権」という計算をして、

更地の評価から減額できることになっています。

 

 

では、先に見ていただいた土地の無償返還の届出書ですが、

これはどんな時に提出するのかをお話しします。

結論からすると、

この「土地の無償返還に関する届出書」を税務署に提出すると、

権利金のやり取りはないことにすることになります。

地主は貸すときに権利金をもらわないし、

賃貸をやめるときにも権利金を返さないということです。

この届出書を提出することで、

始めに話した「権利金を払わなくて済んだ分を課税する」という認定課税を

避けることができるのです。

 

 

 

この考え方は、相続を踏まえた長い期間の法人税、相続税、所得税の

全体を考慮できないと理解できません。

数十年後に問題となることも考えられます。

ちなみに、「認定課税」を避けるための賃料の設定方法もあります。

安すぎる賃料設定だと、無償返還届出書を提出した方がいい場合がありますね。

 

 

 

一般論だと話しがぼやけてしまうため、

分かりづらい話が、更に難しくなってしまったかもしれませんね(^^;)

でも、税務にはこんな考え方もあることが気付いてもらえたら幸いです。

詳細については個別にご相談承っております。

 

 

 

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投稿者: 藤垣寿通

2017.04.22更新

過去の数値から仕事をする税理士

数値を活かして過去と未来をつなげる

岐阜市の未来会計士 藤垣寿通です。

 

 

 

 

おはようございます!

あっという間の週末ですね(^^)/

週末こそ、やりたいことを計画的に!

今日もいい日にしましょうね。

 

 

 

4月20日(木)の朝刊に、

「法人税 電子申告を義務に」

と掲載されていました。down arrow

電子申告義務化

 

個人と比べると法人の税理士関与率は高いので、

法人税の電子申告の利用率は27年度で75.4%だそうです。

個人の申告については52.1%と法人より低く、

平成25年から51.8、52.8、52.1とほぼ横ばいです。

一方、法人の方は、

平成25年から67.3、71.6、75.4とぐんぐん伸びています!

今更どうして伸びているのか分かりませんが、

これだけ伸びているから、

いっそのこと義務化してしまおうと思ったのかどうか。

 

 

 

私の事務所でも法人関与先は99%電子申告です。

(個人もそうですが)

残りの1%は大企業の関連子会社で、

親会社に合わせているので電子申告していないのです。

新聞にも書いてありましたが、

大企業には独自のシステムがあり、

国税のシステムとのリンクが難しい場合が考えられます。

 

 

新聞にはほかの事例も載っていました。

「紙での地方税申告を求める自治体があり、・・・」

いまだに電子申告に対応していない地方自治体もあることには驚きです。

 

 

法人税の電子申告が義務化することで、

困る人がどんな人か考えてみました。

・高齢のPC使えない税理士さん

・税理士の関与がなく、手書きで申告していた法人

・電子申告未対応の自治体

・大企業の経理システム担当者など

 

 

この義務化にともなって、

国税庁のホームページに、

法人税申告書を作成するページができる可能性もありますよね。

所得税版はとても優秀なので、

法人税版ができれば利用者は増えそうです。

これは税理士にとっては、

かなり痛いかもしれません。

これにより、現在の税理士関与の法人が

自分で申告をするという法人も増えてくるでしょうね。

 

 

私たち税理士もしっかり関与の価値を伝えていかないと、

フィンテックなどのAI技術に取って代わられてしまいます。

適度に危機感は持っていなければいけませんね。

 

 

 

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投稿者: 藤垣寿通

2017.03.10更新

過去の数値から仕事をする税理士

数値を活かして過去と未来をつなげる

岐阜市の未来会計士 藤垣寿通です。

 

 

 

平成29年1月から医療費控除の制度が変わりました。

今年の分の確定申告はまだ来年の話なのですが、

制度がすでに変わっているので、

改正について知らないと、

後で損しますから、要注意です。

 

セルフメディケーション税制 

 

 

新しい制度の名前は、

「セルフメディケーション税制」

といいます。

この新制度は、今までの医療費控除の制度との選択適用になります。

要するに、どちらか有利な方を選んで利用します。

今までの医療費控除制度は医療費が10万円※を超えた場合に、

その超えた部分を所得から差し引くことができる制度です。

※所得金額が200万円未満の時は所得金額の5%です。

だから、10万円以上の医療費がないと利用できませんでした。

 

 

しかし、このセルフメディケーション税制は違います。

対象の市販薬を年間12,000円以上購入していたら、

超えた部分の金額を所得から差し引くことができるのです。

今までの10万円と比べたら、

かなりハードルが下がった印象ですよね。

しかし、勘違いしてはいけません。

支払った対象は医療費ではなく、

こちらは医薬品なので注意が必要です。

そして、その医薬品の総称が「スイッチOTC医薬品」といいます。

 

 

 

はい、ここであなたの頭の中では、

「何だ、そのスイッチOTCなんとかってやつは??」

ってなってますよね。

 心配いりません!

かなり広範囲で対象の医薬品が含まれているようです。

厚生労働省のホームページで品目が公開されていますよ。down arrow

セルフメディケーション税制対象医薬品

ちなみに、先日薬局で頭痛薬を購入しました。

パッケージにも対象商品であることが書かれていましたよ。

イブ頭痛薬

ほらね!書いてありますよ。

え、どこに書いてあるの?って聞こえてきそうですね。

 

 

よーく箱の角を見てみると、

イブ頭痛薬 画像アップ

ね、書いてあるでしょ、

右下の角の所に。

かなり分かりづらいですが、

対象商品は1500種類くらいあるそうです。

気にしないで購入しても、

対象商品に該当してる可能性は高いようですね。

 

 

 

ただし、注意点も色々ありますよ。

まず、領収書がないといけません。

領収書にこの対象商品であることが

書いてないとダメなんですよ!

でも、ここでもご安心ください。

今回購入した頭痛薬の領収書はこんな感じでした。down arrow

領収書

ちゃんと領収書に印字されていました。

大手のドラッグストアではすでにレジがこの制度に対応しているので、

購入すれば勝手に印字されているみたいです。

 

 

もう一つの注意点は、

健康管理のために予防接種や健康診断を受けなければいけないことです。

これらは医師の関与が必要なものに限ります。

 

 

 

この制度の背景には、

少子高齢化に伴い医療費がどんどん膨れ上がってきています。

この医療費増大の対策として、

病院に行かずに自分で薬を買って治せるのなら、

ご自身で治してねってことなんですね。

この制度で医療費が抑えられるかは分かりませんが、

私たちに選択肢が与えられたわけですから、

必要に応じて選択して税金の還付を受けましょう。

そのために、まずは薬の領収書を捨てないでくださいね。

1月から始まってますから、領収書を集めておきましょう。

 

 

 

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投稿者: 藤垣寿通

2016.12.24更新

過去の数値から、

仕事をする税理士。

その数値を活かして、

過去と未来をつなげる

未来会計士 藤垣寿通です。

 

 

 

税制も毎年変わっていきますが、

来年の1月4日から、

新しい制度が始まりますよ!

 

国税庁のサイトはコチラ

クレジットカード納付の手続き

国税については

カードで支払うことができる

ようになるってことです。

 

クレジットカード納付

 

注意点がいくつかあるので、

ここは要チェックです。

気が付いたところを

挙げておくと、

 

1、対象税目

所得税、消費税、法人税、

相続税、贈与税などなど・・・

(基本的にこの記事では

国税のことを説明してます。)

 

2、手数料がかかる!

1万円につき76円(税別)の

手数料がかかります。

税込みだと約82円です。

100円につき0.82円ですね。

100円で1ポイントが

加算されるなどの

カード特典があると、

その差額は得ですが、

微妙ですね(^^;)

 

3、24時間使える。

24時間納税できる 

 

4、国税庁の専用サイトから

 納税手続きをする。

 

5、手続き後に取り消しの

 手続きはできない。

 

6、法定納期限内に、

 専用サイトから

 納税手続きをすればよい。

これを利用すれば、

カード決済は1か月以上先なので、

納税を繰り延べする効果が

出てきますね。

 

 

調べてみると、

ポイントで得するというより、

納税が苦しい場合の

緊急措置的に利用

できるような感じでしょうか。

だって、リボ払いができるんですよ(笑

 

今まで税務署の窓口で

分割納付に苦労された方が、

カードの分割支払いで

対応することが増えてきそうです。

税務署の徴収部門が、

カード会社に移管したような

印象を受けちゃいますね。

 

 

ただし注意事項があります。

納税額、特に消費税などは

高額になりますから、

カード限度額がネックとなり、

利用できない可能性も

十分考えられます。

ご利用は計画的に!と、

言いたいところですが、

ご利用できませんと

ならないように、

事前のカード利用状況も

確認しておく必要が

ありそうです。

 

 

 

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投稿者: 藤垣寿通

2016.10.31更新

過去の数値から、

仕事をする税理士

その数値を活かして、

未来を創造する

未来会計士 藤垣寿通です。

 

 

 

今やクラウドという言葉を

聞いたことがない人は

少なくなりましたね。

ネット上にデータを置くことで、

いつでも、どこからでも、

アクセスできる環境のことを

クラウド(雲)といいます。

 

クラウド

 

ビジネスでも個人ユースでも、

スマホを使っていれば

高い確率でクラウドを

利用してるでしょう。

Appleのiphoneを使ってる人は、

多くの人がデータバックアップに、

icloudというapple社のサーバーを

利用しています。

普通は自分のパソコン内に

データを保存するのですが、

Wi-Fi環境があれば、

ネット上でのバックアップの方が

断然楽ですよね。

 

とは言え、

ネット上の制約もあるので、

完全バックアップは

できなかったりします。

 

 

メールもGoogleのGMAIL

とても便利です。

個人的に私もGMAILは

かなり使っています。

外出時にもスマホで

確認できるのは

非常に便利ですからね。

 

 

データを保存できる

Dropboxなども、

活用されている人は

かなり多いので、

クラウドなしの環境は

考えられないものとなりました。

 

 

 

 

情報の流れや活用方法が

変わってくると、

困るところも出てきます。

 

 

実は、国税庁の強制捜査で

過去の資料を調べるときも

困ってるんです。

昨日の読売新聞朝刊に

掲載されていました。

「脱税調査 ネット上データも」

こちらは日経の記事。

脱税、ITデータも調査 強制収集へ法改正検討

調査を行う行為は

法律で定められていて、

新しい制度や仕組みが出てくると、

それに法律が対応できないんです。

 

現在の調査では、

調査官が差し押さえたPCやスマホは

調べられるのですが、

ネットの先に保存されたデータは

収集することができなかったんです。

 

マルサの女 

 

来年の税制改正で、

このネット上に保存されたデータを

押収できるようにしたり、

今までは夜間には調査できなかったのも、

夜間営業の店舗に対応するため、

調査が可能となりそうです。

 

来年の通常国会で、

「国税犯則取締法」という

法律の改正案が提出されるそうだ。

この法律の改正は、

実に68年ぶりだそうだ。 

 

 

脱税は絶対に見つかります。

完全に痕跡など消せません。

そんなところで努力するなら、

もっと正々堂々と利益を上げて、

税金を納めればいいのです。

 

税金を納めている状態とは、

イコール、利益が出ているのですから。

あなたは、利益が出ている状態を

望んでるんですよね。

だったら、税金が払えることは

喜ばしいことなんですよ。

 

 

 

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投稿者: 藤垣寿通

2016.10.28更新

過去の数値から、

仕事をする税理士

その数値を活かして、

未来を創造する

未来会計士 藤垣寿通です。

 

 

 

ワイドショーなどでも

取り上げられていますが、

タワーマンションを利用した

節税のしくみが

是正されそうです。

 

タワーマンション

 

実はタワーマンションの

固定資産税評価額は、

高層階と低層階で

変わらないんです。

でも、高層階と低層階では

時価が大きく差があります。

この差を利用して

大きく節税ができるんです。

 

 

残念なことに、

大体のワイドショーでは

本来の意味を伝えていません。

固定資産税が不公平だ!

という話に終始していました。

でも、本質はそこではありません。

相続税に大きな節税の

効果があったのです。

 

 

簡単に事例を紹介します。

1億円のタワーマンション

購入した場合です。

現金を1億円持っていれば、

その1億円に対して相続税がかかります。

しかし、タワマンを購入し、

さらに賃貸に出したとします。

すると、1億円の価値が、

かなり下がるんです。

まず、建物部分は固定資産税評価で、

土地部分は路線価という評価をします。

すると、おおよそ

3600万円(土地1500万、建物2100万)

賃貸に出すと借地権や借家権部分を

差し引くことになり、

2700万(土地1200万、建物1500万)

となります。

さらに、小規模宅地の特例を満たすと

土地の評価は、さらに50%下がります。

2100万(土地600万、建物1500万)

下がった安い評価で、相続税を納めたら、

後は時価の1億で売却するのです。

 

どうです?

1億の現金だと、1億の評価。

タワマンにすると2100万円の評価。

この差が相続税対策として

富裕層に使われていたのですよ。

ワイドショーで話題にされた

固定資産税のことは本質ではありません。

相続対策に使われていたのですね。

国税側は、不当に評価が下がると

分かっていながらも、法律上は

強く取り締まることが

できなかったのです。

 

 

これからも東京オリンピックまでは

マンションの人気は上がるでしょうが、

この改正によって水を差されることに

なるかもしれませんね。

とは言え、富裕層だけが活用できる

節税策は、不公平であり、

改正されるべきです。

税制は、広く公平でなければなりません。

 

 

 

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投稿者: 藤垣寿通

2016.10.11更新

過去の数値から、

仕事をする税理士

その数値を活かして、

未来を創造する

未来会計士 藤垣寿通です。

 

 

 

9月27日に国税庁の

ホームページに、

これから始まる年末調整の

手引きが公開されました。

https://www.nta.go.jp/shiraberu/ippanjoho/pamph/gensen/nencho2016/01.htm

 

年末調整という業務は、

私たち税理士は色々ある業務の中でも

一番神経を使います。

それはなぜか?

 

なぜなら、間違えると

関与先社長のメンツを

つぶすからです。

お客様である社長さんが、

そこの社員さんから、

「社長、私の年末調整、

間違ってませんか?」

なんて言われたら、

なんてお詫びすればよいか。

法人税の間違いであれば、

(あってはいけませんが)

社長に謝れば済むことです。

年末調整では、

そうはいかないんですね。

 

 

年末調整とは、

会社が、国に代わって、

社員さんの所得税について

計算してあげて、

さらに税金の徴収まで

やってあげるんです。

 

財務省から言わせると、

世界に誇る「源泉徴収制度」

なんですけど、

国の仕事を民間企業に

押し付けてることが、

いいのか悪いのかは

議論が分かれます。

 

もしこの制度がなければ、

国はものすごいコストをかけて、

対応しなければなりません。

国民も全員確定申告です。

これは大変なことですね。

 

ですが、日本人の納税意識が

低いと言われるのはこの制度が

あるためとも言われます。

天引マジックですな。

 

 

 

さて、この年末調整での

今年の注意点は、

大きく3つあります。

1.通勤手当の非課税金額見直し

2.国外にいる扶養家族を

 扶養控除に入れるための手続き

3.マイナンバー記載扶養書類の見直し

 

1の通勤手当の非課税見直しは、

対象になる方は少ないでしょう。

だって、この表にもある通り、

金額が高いところの改正でした。

通勤手当改正

 

2の国外にいる人を

扶養家族に入れる手続きが、

非常に大変だと思ってます。

うちでは、対象となりそうな

お客様には去年から説明してきました。

 

国外の扶養家族

 

どんな内容化というと、

社員さんの中に外国人の方が

いらっしゃると、母国に住んでいる

その人の家族を扶養控除

できるのです。

今回、その手続きが法律で

明文化されたため、

必要な書類を揃えなければ

控除できなくなるというものです。

 

言ってすぐ揃えられるものでは

ありませんから、

まだ準備してないところは、

今のうちから対応してくださいね。

 

3のマイナンバーは、

最近トーンダウンしてしまいました。

記載が不要となってきたり、

記載していなくても提出できるので、

せっかくの制度がどこまで

浸透するのかな?と疑問がありますね。

 

 

詳しくは、上のリンク先から

年末調整の手引きをご確認ください。

では、また!

 

 

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投稿者: 藤垣寿通

2015.12.30更新

昨日に引き続き、税制改正大綱の消費税関連のまとめです。

消費税の軽減税率に関する内容が中心となります。

制度が複雑になり、インボイス制度のあり方には、益税問題など今後議論すべき必要性を感じます。

 

Ⅳ.消費税

1.軽減税率
(1)制度の概要
平成29年4月1日から飲食料品と一定の新聞について8%の軽減税率を導入する。また、複数税率制度の下において適正な課税を確保する観点からインボイス制度(適格請求書等保存方式)を平成33年4月1日から導入する。

(2)対象品目
(ア)酒類及び外食を除く飲食料品
(イ)定期購読契約が締結された週2回以上発行される新聞

2.インボイス制度導入までの経過措置
(1)請求書等の記載
消費税の仕入税額控除において、インボイス制度導入(平成33年4月1日)までは現行の請求書等保存方式を維持する。ただし、軽減税率対象品目に係る請求書等の記載事項として下記2点を追加する。なお、下記事項については、当該請求書等の交付を受けた事業者が事実に基づき追記することを認める。
(ア)軽減対象課税資産の譲渡等である旨
(イ)税率の異なるごとに合計した対価の額

(2)中小企業者の簡便計算
基準期間における課税売上高が5,000万円以下である事業者のうち、売上又は仕入を税率の異なるごとに区分することが困難な事業者は、平成29年4月1日から平成33年3月31日までの期間、売上税額又は仕入税額を一定の簡便法な方法により計算することができる

(3)中小企業者以外の事業者の簡便計算
売上又は仕入を税率の異なるごとに区分することが困難な事業者のうち、基準期間における課税売上高が5,000万円を超える事業者は、平成29年4月1日から平成30年3月31日の属する課税期間の末日までの期間について、売上税額又は仕入税額を一定の簡便的な方法により計算することができる。

3.インボイス制度
(1)インボイス制度の概要
原則として、事業者(免税事業者を除く)のうちインボイス交付事業者として税務署に申請し登録を受けた事業者から交付されたインボイスを保存する場合に限り、消費税納税額の計算において仕入税額控除を適用できるものとする。ただし、公共交通機関や自動販売機等からの一定課税仕入れは、帳簿への記載のみで仕入税額控除が認められる。なお、平成33年4月1日以後に事業者が行う資産の譲渡等から適用する。

(2)免税事業者からの課税仕入れに係る経過措置
インボイス制度導入後に免税事業者から行った課税仕入れについては、下記期間に限り一定の請求書等の保存を要件に下記金額を仕入に係る税額として仕入税額控除する。

H33.4.1~H36.3.31  課税仕入れに係る消費税額×80% 
H36.4.1~H39.3.31  課税仕入れに係る消費税額×50%

4.高額資産を取得した場合の仕入税額控除の見直し
(1) 簡易課税制度の適用を受けない課税期間中に高額資産(税抜1,000万円以上の棚卸資産又は調整対象固定資産)の課税仕入れ等を行った場合には、高額資産の課税仕入れ等の日の属する課税期間の初日から3年を経過する日の属する課税期間までの間は、免税事業者制度及び簡易課税制度を適用しない。

(2) 自ら建設等した資産については、建設等に要した費用の額が税抜1,000万円以上となった日の属ずる課税期間から当該建設等が完了した日の属する課税期間の初日以後3年を経過する日の属する課税期間までの各課税期間において、上記(1)の措置を講ずる。

(3) 上記改正は、平成28年4月1日以後に高額資産の課税仕入れ等を行った場合について適用する。ただし、平成27年12月31日までに契約を締結している場合は適用しない。

Ⅴ.その他

1.機械装置に係る固定資産税の軽減
中小企業者等が平成31年3月31日までの間において、一定の機械装置の取得をした場合には、当該機械装置に係る固定資産税の課税標準を最初の3年間価格の2分の1とする。

2.国税クレジットカード納付の創設
国税の納付手続について、平成29年1月4日以後の納付分からクレジットカードによる納付を可能とする。

3.加算税の見直し
加算税制度を見直し、平成29年1月1日以後に法定申告期限が到来する国税から下記を適用する。

(1) 税務調査に係る事前通知後からその調査による更正等を予知する前までの間に修正申告又は期限後申告を行った場合の加算税の税率を引き上げる。
ただし、相続税等について遺産分割が確定するなどして任意に行う修正申告等、源泉所得税の不納付加算税等は引上げの対象としない。

区 分          現行       改正案
過 少 申 告       0%      5%(10%)
無 申 告         5%      10%(15%)
※( )書は、加重される部分に係る加算税の割合。例えば過少申告の場合、期限内申告納税額と50万円のいずれか多い金額を超える部分が( )書の税率となる。

(2) 過去5年以内に無申告加算税(更正予知に限る)又は重加算税を課された者が、再び無申告又は仮装・隠蔽に基づく修正申告書の提出等を行った場合は、加算税10%重くする。

区 分          現行        改正案
無申告加算税     15%(20%)   25%(30%)
重加算税       35%        45%
重加算税(無申告)  40%        50%

 

平成28年度税制改正大綱(その1)へ

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なぜ税理士が必要なのか

投稿者: 藤垣寿通

2015.12.29更新

平成27年12月16日、政府与党から税制改正大綱が発表されました。

重要な項目についてまとめました。

ポイントは、

①法人税率の引き下げのこと

②消費税の軽減税率のこと  です。

記事を2回に分けました。

今回は法人税、所得税、相続税についてです。

 

Ⅰ.法人税等

1.実効税率の引き下げ
平成28年4月1日以後に開始する事業年度から法人税の税率を23.4%(現行23.9%)に、平成30年4月1日以後に開始する事業年度から23.2%に引き下げる。
国・地方を通じた標準的な法人実効税率は、平成27年度の32.11%から29.97%(28年度)に、さらに29.74%(30年度)に下がります。

2.減価償却の見直し
現行では定率法を選択できる建物附属設備、構築物及び鉱業用建物について、平成28年4月1日以後取得の資産から償却方法を定額法に一本化する(所得税においても同様とする。)

3.生産性向上設備投資促進税制の縮減・廃止
先端設備や生産性の改善に資する設備を取得した場合の特別償却又は税額控除の制度について、期限通り縮減・廃止する(所得税についても同様とする。)

4.少額減価償却資産の損金算入特例の延長
中小企業者等が取得価額30万円未満の減価償却資産を取得した場合の全額損金算入の特例について、対象となる法人から従業員数1,000人超の法人を除外した上、適用期限を2年(平成30年3月31日までの取得)延長する(所得税についても同様する)。

5.欠損金の繰越控除制度の見直し
(1)資本金1億円超の法人等の繰越欠損金の控除限度額を段階的に引き下げる。
(2)繰越欠損金の繰越期間を10年(現行9年)に延長する措置の適用期間を1年遅らせて、平成30年4月1日以後開始事業年度に生じた欠損金からとする。

6.企業版ふるさと納税の創設
青色申告法人が、平成32年3月31日までの間に、地方公共団体が行う地方創生を推進する上で効果の高い一定の事業に対し、寄付金を支出した場合には、現行の寄付金算入措置に加えて税額控除を創設する。


Ⅱ.所得税等

1.相続した空き家に係る譲渡所得の特別控除の創設
相続開始直前において被相続人の居住用の用に供されていた家屋(相続開始直前で被相続人以外の居住者がいないもの)及びその土地等を相続により取得した個人が、相続開始日以後3年を経過する日の属する年の12月31日までに家屋の譲渡若しくは家屋と土地等の譲渡、又は家屋を取り壊して土地等のみを譲渡した場合には、譲渡益から3,000万円を控除することができる(住民税の計算も同様。)

2.住宅の三世代同居改修工事等に係る特例の創設
所有する自宅に三世代同居改修工事等をして、平成28年4月1日から平成31年6月30日までの間に、居住の用に供したときは、所得税の税額控除を適用できる。

(1)借入金で改修工事等を行った場合
増改築等に係る住宅ローン控除の対象に追加し、住宅ローン年末残高(限度額1,000万円)に応じ、税額控除を適用する。
三世代同居改修工事は、 ローン残高250万円まで   控除年最大5年 控除率2%
上記以外の改修工事は、 ローン残高1,000万円まで  控除年最大5年 控除率1%

(2)自己資金で改修工事等を行った場合
三世代同居改修工事に係る標準的な工事費用相当額(250万を限度)の10%に相当する金額を居住の用に供した年分の所得税額から控除する。

3.居住用財産に係る譲渡所得の特例の延長
下記の居住用財産の譲渡に係る特例の適用期限を2年(平成29年12月31日まで)延長する。
①特定居住用財産の買替え等の場合の長期譲渡所得の課税の特例
②居住用財産の買替え等の場合の譲渡損失の損益通算及び繰越控除
③特定居住用財産の譲渡損失の損益通算及び繰越控除

4.市販医薬品に係る医療費控除の特例の創設
健康の維持増進及び疾病の予防への一定の取組を行う個人について、平成29年1月1日から平成33年12月31日までの間における一定の医薬品の購入費用の合計額年12,000円を超える場合、その購入費用のうち12,000円を超える額(88,000円を限度とする)を所得から控除する。

5.通勤手当の非課税限度額の引上
通勤手当の非課税限度額を現行の月10万円から月15万円に引上げる。なお、平成28年1月1日以後に支給を受けるべき通勤手当について適用する。


Ⅲ.相続税・贈与税

1.贈与税の配偶者控除に係る申告書添付書類の見直し
贈与税の配偶者控除の適用に係る申告書の添付書類について、登記事項証明書に限るのではなく、居住用不動産を取得したことを証する書類(例えば贈与契約書も可)に変更する。平成28年1月1日以後に贈与を受ける財産について適用する。

2.農地等の納税猶予制度の期限確定事由の見直し
納税猶予の適用農地について、区分地上権が設定されている場合であっても、その農地で相続人等 が耕作を継続するときは、納税猶予の期限は確定せずに、納税猶予を継続する。平成28年4月1日以後の区分地上権の設定について適用する。

 

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投稿者: 藤垣寿通

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